御題:02
消えない罪
此の胸に伸し掛かる重いもの、其れは
消えない罪
君の生命の糸を絶ってしまったのは、確かに僕。
其れは、紛れもない事実で。
絶対に消えない事、消せない事。
きっと、僕は君を愛していた。
だから、君の糸を絶った。
僕の物にする為に。永遠の物にする為に。
何だか莫迦みたいな話だけど、其れは紛れもなく。
僕が君の糸を絶ったという事は変わらない。
僕が君を愛していたと云う事も。
僕が君を殺してしまったと云う事も。
其れは紛れもない事実で、全て間違いではない。
僕が背負ってしまった罪も
君が此の世から消えてしまった事も
消す事の出来ない事実。
事実を消そうとしても、起きた事を消したいと思っても
其れは、出来ない。
僕の世界を握っていたのは君で、
其の君を殺してしまったのは僕。
もう、元には戻れない。